読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

1002 「それなり」って。

私のやる気を奮い起こしてくれる曲がある。

洗濯物を干しながら、

その曲を流していた。

やれ「頑張れ」だの、「夢を捨てるな」だの、

「君は君でいい」だの、

「高ければ高い壁の方が登った時気持ちいい」だの、

それらしいフレーズで固められている楽曲が

多く存在している。

それらの楽曲を端的に表すと”応援歌”という

言葉がしっくり来ると思う。

”応援歌”と言われる楽曲たちを生み出していった

アーティストは自分の魂を私たちに売ってくれている。

魂、といえば聞こえが十分に良いのだが、

ここでいう私の魂とはプライドである。

 

ある一定の層にウケるように大量生産された

ニーズ重視の魂である。

 

「今日も明日も明後日もお先真っ暗、死んでしまおう」

なんて歌ってくれる歌手がいたら速攻ファンになる。

まあそういった楽曲もある一定の層に向けたニーズ重視の音楽に

なってしまうのだろうけど。

 

■それなりに生きる。

それなり

《連語》

  1. 1.
    そうしたまま。それきり。
     「―に済んでしまった」
  2. 2.
    それはそれとして認められるさま。
     「―の努力はしたつもりだ」

 

 

 
■それなりに生きるとは。

一世を風靡した、かの有名ロックバンド

JUDY AND MARY』の楽曲に「おめでとう」という楽曲がある。

「おめでとう」の歌詞の中にこんな一文がある。

 

『それなりに生きる』ってどういうこと?

わからないわねぇ。

 

 

実におめでたい歌詞である。

 

しかしこの歌詞をきちんと咀嚼して腹に落としてみると、

上であげたニーズ重視の”応援歌”とは違った角度の”応援歌”へと化すのだ。

 

■私なりに咀嚼してみた。

「それなり」という言葉について深く考えたことはありますか。

パンケーキを見て発する「かわいい」や「やばい」という

言葉達と同等なレベルで意思と意図のない言葉だと思っています。

間違いなく言えるのは、ネガティビティであること。

 

「まあ、それなりでいいんじゃん。」

「それなりにやったならいくね?」

 

みたいな。

「おめでとう」は、作り手がそれなり生きていないからこそ

生み出せた楽曲ではないのかと。

加えて「どういうこと?」という質問から、

「それなりに生きている人間」に対して皮肉を言っているように思える。

 

『私は本気で生きているけど、

それなりに生きてる人って本当よくわかんなーい。やばーい。』

 

みたいな。

歌詞中で「わからないわねぇ。」って言っちゃってるし。

それなりに生きている聞き手を敵に回すような

言い回しがとても好きなんです。

完全ニーズ無視、って感じのスタンスで作り込まれた歌詞。

吹っ切れてて最高です。

 

とりあえずかなりHAPPYな曲なので

ここまでの考えを持って作られたかは不明ですが、

楽曲のワンフレーズを切り取って言葉を探究してみるのも

なかなか面白いものであります。

 

やっぱりすごくかっこいいロックバンドが

「それなりにいこうぜー!」とか言ってたら

あんまりかっこよくないか。。。

 

 

www.youtube.com